英国を拠点とする雇用主が英国外から熟練労働者を雇用する場合、スポンサー・ライセンスを申請する必要があります。
スポンサーライセンスとは?
スポンサーライセンスとは、内務省(Home Office)により付与される許可のことで、特定のビザカテゴリーの下で、外国人労働者を英国に呼び寄せ、就労させることを許可するものです。
どのような場合に雇用主はスポンサーライセンスを必要とするのか?
2020 年 12 月 31 日より後に英国に到着したEEA国籍者およびスイス国籍者、ならびに非EEA国籍者を、Skilled Workerビザ、 Senior or Specialist Worker (Global Business Mobility)ビザ、Minister of ReligionビザまたはInternational Sportspersonビザのルートで雇用しようとするほとんどの雇用主は、スポンサーシップライセンスを取得する必要があります。またUK Expansion Worker、Secondment Worker、Service Supplier、またはGraduation traineeなどの短期就労(Temporary Worker)ルートで労働者を雇用しようとする雇用主にも、スポンサーシップライセンスが必要になります。
スポンサーライセンスが不要なのはどのような場合か?
英国での生活と就労を希望する特定の国からの若者を対象とするYouth Mobility Scheme(上限2年)の下で労働者を雇用しようとする雇用主には、スポンサーライセンスは不要です。
また、すでに英国で就労する権利を有している労働者を雇用しようとする雇用主も、スポンサーライセンスを取得する必要はありません。たとえば、英国国籍者、アイルランド国籍者、EU 定住(Settlement)スキームの下で定住者(Settled)もしくは事前定住者(Pre-settled)の資格を有するEEA国籍者およびスイス国籍者、永住権(Permanent Residence)(無期限在留許可(Indefinite Leave to Remain)とも言われます。)を有するその他の移民、または、英国国籍者の配偶者、就労ビザ保持者の扶養家族、学生等、どの雇用主のもとでも就労できるその他のビザを有する者等が該当します。
スポンサーライセンス取得のための主な適格要件は?
- 英国で法的に存在し、活動している真正な組織であること
- 入国管理に脅威をもたらさず、かつ、移民法に違反した経歴がないこと
- 正直で信頼できるキーパーソン(key personnel)を有すること
- スポンサーされた労働者または学生の監督および報告を行うための適切なシステムおよびプロセスを有すること
その他に付加的な要件があるか?
申請しようとするスポンサーライセンスの種類によって、以下のような付加的な要件を満たす必要がある場合もあります。
o 英国外から労働者または学生を採用する真の必要性を有すること
o スポンサーされた労働者に対し、最低限のスキルおよび給与レベルを満たす職務を提供すること
o スポンサーシップの経費をカバーする十分な資金を有すること
o 関連機関から有効な認定または推薦を受けていること
どのようにスポンサーライセンスの申請を行うか?
スポンサーライセンスの申請は複雑で時間のかかるプロセスであり、特定の基準および義務を満 たす必要があります。スポンサーライセンスの申請を行うためには、オンライン申請フォームの入力を完了し、関連する料金を支払う必要があります。さらに、申請をサポートするための様々な書類や証拠の提出が必要となります。
3CSのような豊富な経験を有する弁護士に依頼することで、時間と費用を節約し、よくある間違いや落とし穴を避け、スポンサーライセンスを取得する可能性を高めることが可能になります。
申請が承認、却下または拒否されたらどうなるか?
申請が承認された場合、雇用主はAランクのスポンサーライセンスを付与されることになります。Aランクは、雇用主が、直ちに労働者または学生のスポンサーを開始できることを意味します。さらに、雇用主は、スポンサーシップ・マネジメント・システム(SMS)と呼ばれるオンラインシステムへのアクセス権が与えられ、SMS上で、スポンサーライセンスを管理し、スポンサーした労働者または学生にスポンサー証書(Certificate of Sponsorship(CoS))を発行することができます。
申請が却下された場合は、雇用主が適格要件を満たしていない、または、申請に対して十分な証拠を提出できていないことを意味します。この場合、却下の理由を解決した上で、再度スポンサーライセンスの申請を行うことができます。
申請が拒否された場合は、無効な申請を提出したか、雇用主にスポンサーになることを妨げる深刻な問題があることを意味しています。申請が拒否された場合、拒否の後6か月は再申請を行うことはできません。
スポンサーライセンスを取得するのにかかる期間は?
スポンサーライセンスの申請プロセスにかかる期間は、申請しようとするライセンスの種類、組織の規模および性質、サポート書類および証拠書類の有無、内務省(Home Office)への需要や処理能力、ならびに内務省(Home Office)による監査訪問の必要性等様々な要因により数週間から数か月かかることがあります。
内務省(Home Office)は、大部分の申請を8週間以内に処理することを目標としていますが、特に複雑な申請や不備のある申請については、それ以上かかる場合もあります。追加料金 500 ポンドを支払うことで、10営業日以内に決定を受ける事前優先サービスを追加できる場合がありますが、このサービスには限りがあり、利用できるかは空き状況によります。3CSの経験上、内務省(Home Office)の提供できるサービスは限られていることが多いため、このサービスを当てにしないことをお勧めします。
3CSにできること
3CSは、以下を含む、スポンサーライセンスに関するあらゆる側面で貴社をサポートすることができます。
- スポンサーシップの資格と適性基準に関するアドバイス
- オンライン申請書の作成と提出のサポート
- サポートおよび証拠書類の収集・送付のサポート
- 貴社の代理として内務省(Home Office)との連携
- 貴社の代理として問い合わせ、問題への対応または異議申立て
- スポンサーの義務および責任を管理するためのサポート
- 貴社より委任されたレベル1ユーザーとしての活動
- ライセンスの有効期限が切れる前(通常は 4 年後)の更新のサポート
スポンサーライセンスに関するさらなる情報、3CSのレベル1ユーザーサービス、その他移民法に関する詳細については、3CSの担当者にお問合わせください。