8月22日、内務省(Home Office)は最新の英国ビザの変更であるScale-Upビザを発表しました。この新しいビザのルートは、ビジネスが成長中(Scale-Up)であると認められた企業から適格なスポンサー付きの仕事の内定を受けている高度なスキルと資格を持つ人を対象としています。 Scale-Upビザは、最近変更されたビザルートの一つです。
近年導入されたビザの種類とは?
2019年3月:Tier 1(起業家)ビザがイノベーター・ビザに変更
2019年3月 :スタートアップ・ビザ導入
2020年12月:Tier 2(General)ビザが技能労働者(Skilled Worker)ビザに変更
2022年4月:企業内転勤ビザ(Intra-Company Transfer(ICT))長期スタッフビザがSenior or Specialist Workerに変更
2022年4月:国外企業の代表者(Representative of an Overseas Business)ビザが英国Expansion Workerビザに変更(ジャーナリストを除く)
2022年8月:Scale-Upビザ導入
海外の労働者や企業からよく依頼されるビザとは?
イノベーター・ビザ
イノベーター・ビザにより、英国外の起業家が英国で革新的なビジネスを立ち上げることが可能になりました。申請者は18歳以上、最低投資額5万ポンドで、立ち上げるビジネスのアイディアを認定機関(Endorsing bodies)に承認されることが条件となります。新しく設立される会社であること、その独自性と成長性が認められる必要があります。申請者の英語力および十分な貯蓄があることも条件となります。
スタートアップ・ビザ
イノベーター・ビザと同様に、英国のスタートアップ・ビザは英国で革新的な新事業を立ち上げようとする起業家のために導入されました。イノベーター・ビザとの主な違いは、スタートアップ・ビザの申請者は投資資金を必要としないことです。このビザは延長ができず、永住権(Settlement)を取得することはできません。
スタートアップビザの申請者は18歳以上であり、ビジネス・アイデアの革新性、実現可能性・実行性、展開・拡張可能性について英国の認定機関(Endorsing bodies)により認可を受けている必要があります。また、英語力の要件と貯蓄の基準を満たす必要があります。
技能労働者(Skilled Worker)ビザ
(Tier 2 (General) ビザに代わる)技能労働者(Skilled Worker)ビザは、スポンサー付きの仕事に就くために英国に入国する外国人のためのビザです。スポンサー・ライセンスを持つ英国の雇用主のみが、技能労働者(Skilled Worker)ビザ制度を通じて外国人スタッフを雇用することができます。Skilled Worker ビザは、一定の基準を満たすことによりポイントを付与するポイント・ベース制移民政策を採用しています。
英国 Global Business Mobility ビザとは?
英国 Global Business Mobilityビザのルートは、英国への拠点設立やスタッフの転勤を希望とする海外企業向けのものであり、2022年4月に発効されました。最も要望の多いビザの種類は以下の通りです。
(企業内転勤ビザ(ICT)に代わる)Senior or Specialist Workerビザ
Senior or Specialist Workerビザは、専門的なスキルや経験を持つ海外のシニアマネージャーや従業員が、英国で一時的に就労することを目的とするビザです。申請者は、英国企業(スポンサー企業)のビジネス・スポンサー(を所有しているか、あるいはジョイント・ベンチャーという形態で)提携している海外の企業または組織で雇用されている必要があります。企業内転勤ビザ(ICT)の代わりとなるものです。
(支社設立代表者(Sole Representative)ビザに代わる)UK Expansion Workerビザ
UK Expansion Workerビザは、外国企業の支社設立代表者ビザ(Sole Representative of an Overseas Business Visa)に代わるものであり、英国外で設立し事業展開している外国企業が英国でのプレゼンスを拡大するために、シニアマネージャーレベルの従業員を英国に派遣することを可能とするビザです。対象となる外国企業は、申請の時点で英国内で事業を行っていないことが条件になります。
Secondment Worker ビザ
Secondment Worker ビザは、海外の雇用主とスポンサーとなる英国で登記されている事業者間の高額な契約や投資を履行するために、労働者を英国に派遣することを許可するビザです。申請者は出向に必要なスキルを有し、その海外の企業での勤続が少なくとも1年以上である必要があります。
Service Supplier ビザ
Service Supplier ビザは、海外のサービス提供者に勤務する外国人労働者、または自営業の条件を満たす外国人労働者が、一時的に就労するために英国に入国することを目的としています。
Graduate Traineeビザ
Graduate Traineeビザは、卒業生研修プログラムの一環として就労経験を目的として、雇用主により英国への転勤を希望する海外労働者を対象としています。研修プログラムは、将来シニア・マネージメントまたは専門職に就くことを条件とします。このビザは、企業内研修ビザ(ICT)に代わるものです。
Global Business Mobilityビザは、英国の雇用主がスポンサー・ライセンスを持つことを必要とするのか?
はい。Global Business Mobilityビザのすべてのルートにおいて、申請者はスポンサー証書(Certificate of Sponsorship)を取得する必要があるため、英国企業はスポンサー・ライセンスを保有していなければなりません。
3CSにできること
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