2025年雇用権利法:2026年4月の変更点
2025年雇用権利法に基づく多数の改正が、2026年4月に施行されます。本ニュースレターでは、雇用主が知っておくべき主な変更点を見ていきます。
1. 欠勤初日から法定傷病手当の受給資格が発生
法定傷病手当(Statutory Sick Pay (SSP))は、従業員が病気で欠勤した初日から支給されるようになり、現行の3日間の待機期間は廃止されます。支給対象から除外されていた下限所得要件もなくなり、すべての労働者に法定傷病手当が支払われるようになります。ただし、法定レートに満たない賃金の労働者については、平均週給の80%または法定定額レートのいずれか低い方が支給されます。
2. 父親の育児休暇および無給育児休暇
父親の育児休暇(paternity leave)の取得要件が変更され、現行の26週間の勤務後ではなく、雇用初日から取得可能となります。
無給育児休暇(unpaid parental leave)についても同様で、現行の1年の勤務要件が撤廃され、雇用初日から取得可能となります。
また、共有育児休暇(shared parental leave (SPL))の後に父親の育児休暇(paternity leave)を続けて取得することが可能となります。
3. 内部告発
セクシャルハラスメントが内部告発(whistleblowing)に関する規則において保護対象の開示(qualifying disclosure)となり、告発者は開示に起因する不利益や不利な取り扱いから保護されるようになります。
セクシャルハラスメントを報告したことを理由に従業員が解雇された場合、その従業員が、その告発内容を真実であり、かつ公共の利益にかなうものであると合理的に信じていた場合には、その解雇は自動的に不公正となります。
4. 整理解雇(redundancy)
法律で義務付けられているにもかかわらず、雇用主が説明および集団協議を怠った場合、影響を受けた従業員1人につき180日分の給与に相当する保護手当(protective award)の支払いを命じられることがあります。これは現行の90日分から引き上げられたものであり、雇用主が協議プロセスを経ずに、従業員への支払いで済ませようとする決定を抑制することを目的としています。
雇用主が政府の「解雇および再雇用に関する実務規範(Code of Practice on Dismissal and Re-engagement)」に不当に従わなかった場合、審判所は25%の増額を命じることができるため、影響を受けた従業員1人当たり、総額は225日分の給与に相当する可能性があります。
5. 公正労働機関(Fair Work Agency)の設立
これは、最低賃金や休日手当の支払い、派遣労働者の権利など、雇用に関する権利の執行を一元的に行うことを目的とした新たな政府機関です。2026年4月6日に発足する予定です。
政府は、本機関により搾取の削減、雇用法の遵守状況の改善、そして分かりやすい制度の構築が図られることを見込んでいます。
本機関は、職場への立ち入り検査の実施、調査の遂行、および罰則の適用を行う権限を有します。
6. 労働組合との関与
労働組合に関するルールの改正により、労働組合の権限を強化し、労働者の参加を促進し、労働者の保護を向上させることを目的としています。
従業員の10%が組合員となった時点で、労働組合を承認することが義務化されます。
公共サービス分野において、労働争議の実施を問う投票を行うにあたり、これまで必要であった対象となる組合員の40%の賛成の要件が廃止されます。
合法的な労働争議に参加したことを理由に当該従業員を解雇することは、自動的に不公正とみなされます。
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