2025年2月、内務省(Home Office)はスポンサー義務に関する最新のデータを公表し、英国のビザスポンサーに対する数千件の執行措置が明らかになりました。このデータは、企業や教育機関が法的義務を遵守しない場合、深刻な制裁を受けるリスクがあることを示しています。

このデータは、労働者をスポンサーする組織にとって、厳格なコンプライアンスを維持することの重要性を強調しています。英国のスポンサー制度では、移民法規への完全遵守が求められ、これに違反するとライセンスの停止や取り消し、さらには事業運営への深刻な影響を招く可能性があります。本ニュースレターでは、最新のスポンサー義務の状況を詳しく見ていきます。

数千件のスポンサーに対する執行措置

2024年、英国ビザ・移民局(UKVI)は、スポンサー義務に違反したスポンサーに対し、大規模な執行措置を講じました。最新のデータは下記の通りです。

  • 1,620社のSkilled/Temporary Workerライセンスが一時停止
  • 1,839社のSkilled/Temporary Workerライセンスが取り消し

この数字は、英国ビザ・移民局(UKVI)がスポンサー規則を積極的に執行していることを示しています。企業や教育機関がコンプライアンスを怠ると、国際的な人材の採用ができなくなるリスクを抱えることになります。

英国ビザ・移民局(UKVI)は対面での監査に代わり、ビデオ通話を用いたオンラインコンプライアンスチェックを定期的に実施することで、コンプライアンスチェックの実施頻度を増加させています。

スポンサーライセンスを失う要因とは?

スポンサーは、従業員の出勤状況や欠勤の管理、適切な記録の保持、UKVIへの正確な情報提供を義務付けられています。誤った情報や虚偽の報告、あるいは単なる記録の不備であっても、制裁の対象となる可能性があります。また、スポンサーされた従業員は、承認された職務内容で勤務し、スポンサーシップ証明書(CoS)に記載された給与水準(またはそれを上回る給与)を受け取る必要があります。

たとえ軽微な違反であっても、UKVIの調査が入る可能性があります。違反が発覚した場合、ライセンスの一時停止や取り消しに至ることがあり、その結果、企業はSkilled Worker(技能移民)を雇用できなくなるだけでなく、既存の従業員がビザを失うリスクも生じます。

スポンサーライセンスが取り消された場合の影響

スポンサーライセンスが取り消されると、企業の事業運営に深刻な支障をきたします。ライセンスが取り消されると、スポンサーされている従業員のビザが短縮され、最悪の場合、英国からの退去を余儀なくされる可能性があります。また、新たなSkilled Worker(技能移民)の採用も不可能となり、特に海外グループ企業や本社からの駐在員を必要とする企業にとって、大きな問題となります。

ライセンスの一時停止は、取り消しほどの影響はないものの、企業が新たなビザ申請を支援できなくなるため、採用計画の遅延や、既存従業員の不安を引き起こす可能性があります。

スポンサーが制裁を回避するには?

UKVIによる執行措置が強化されている中、スポンサーは積極的にスポンサー義務を順守する対策を講じる必要があります。定期的なコンプライアンス監査を実施することで、問題が深刻化する前に発見し、対処することが可能です。また、HRチームがUKVIの報告義務や記録保持の要件を正しく理解できるよう、研修の実施も重要です。

社内レビューを定期的に行い、UKVIの要件に適合しているかを確認しましょう。正確な記録を保持し、スポンサー義務を果たし、従業員の職務内容の変更を適切に報告することが求められます。コンプライアンスリスクを管理することで、スポンサーライセンスを危険にさらすようなミスを防ぐことができます。

3CSにできること

2025年の内務省(Home Office)データは、スポンサー義務違反による制裁リスクが高まっていることを明確に示しています。違反による罰則だけでなく、Skilled Worker(技能移民)の採用機会を失うリスクも考慮する必要があります。

3CSでは、企業がUKVIの要件を満たし、適切な記録を維持し、リスクを未然に防ぐための包括的な研修および監査サービスを提供しています。スポンサー義務への対策強化をお考えの方は、ぜひ3CSまでお問合せください。

Thomas Miles

3CSコーポレートソリシターズ

リーガルアドバイスに加え、ソリューションを提供
お問い合わせ

お問い合わせ

3CSコーポレートソリシターズ
60 Moorgate
London
EC2R 6EJ

 3CSは、ロンドン金融街の中心地であるシティにオフィスを構えております。最寄り駅はLiverpool Street、Moorgate、Bankです(いずれも徒歩5分圏内)。

地図を表示

+44(0) 204 5161 260 English (United Kingdom)

info@3cslondon.com

Please enter your name
Please enter your phone number
Please enter your email
Invalid Input
Invalid Input
Please enter your name

クライアント


当事務所のクライアント
The Legal 500 - Leading Firm 2025

Registered in England & Wales | Registered office is 60 Moorgate, London, EC2R 6EJ
3CS Corporate Solicitors Ltd is registered under the number 08198795
3CS Corporate Solicitors Ltd is a Solicitors Practice, authorised and regulated by the Solicitors Regulation Authority with number 597935


Registered in England & Wales | Registered office is 60 Moorgate, London, EC2R 6EJ
3CS Corporate Solicitors Ltd is registered under the number 08198795
3CS Corporate Solicitors Ltd is a Solicitors Practice, authorised and regulated by the Solicitors Regulation Authority with number 597935